出典:任天堂ホームページ
任天堂がコロプラの白猫プロジェクトに対して特許侵害で訴訟を提起したのが2017年12月22日です。今回解説しますのは第10回戦ですので、とうとう2桁に突入してしまいました。
そしてこの第10回戦である第9回弁論準備手続が行われたのが2019年11月26日ですので、丸2年掛けてもまだまだお互いに主張をぶつけ合っている段階です。正直、この頃になると取材している僕の方も
「いつまで続くねん?というか、こんな2年経った後に新しい主張を追加するとか有りなん?そんなんやったらコロプラは永久に牛歩戦術して配信停止を避けられるやん」
って思う様になって来てました。コロプラの狙いは当初から明らかで
「正直、特許は侵害してると思うけど仕様変更したくないし配信停止はもっとしたくない。だから牛歩戦術で配信停止を遅らせる」
です。事実、こうやって2年もの時間を稼いだんですからその牛歩戦術は成功しています。そしてその2年の間に「これはもうどうやっても特許侵害回避は無理」と判断した「ぷにコン」と「シルエット表示」をユーザーにも黙ってこっそり仕様変更して来ました。
その仕様変更はユーザーへの配慮は全く欠けていましたが、任天堂にとっては仕様変更した2つの特許については実質的に配信停止を求める事を止めました。これが前回の9回戦で起きた事です。
任天堂 VS コロプラ特許訴訟・第9回戦 「白猫プロジェクトの配信停止リスクがちょっと下がった」
今回の第10回戦はコロプラの主張・反論のターンでした。しかし最も注目すべきはコロプラではなく任天堂の1つの主張書面でした。
第10回戦のコロプラの主張を読んで激おこした任天堂が、期日直前に「時期に後れた攻撃防御方法の却下の申立て」を裁判所に提出したんです。そしてそこでは前回の第9回戦時に「コロプラはこれ以上無効資料を追加するな」と裁判所からコロプラがお説教を受けていた事も明らかになりました。
しかしコロプラは新しいゲームなどの新規な無効資料の追加こそしなかったものの、既存の無効資料を使ってまだまだ無効論の争点を増やしています。「ゲームじゃないから時期に後れた攻撃防御方法じゃないもん」って感じです。
流石にこれは任天堂も激おこです。
また改めてですが、第8回戦を最後に1年以上記事を更新できなかった事、有料記事に移行した事情についてはこちらに記載していますので是非ともご覧になってください。
任天堂 VS コロプラ特許訴訟。解説記事の再開と有料記事化のご報告
そして解説記事の再開に当たって、まずはこの1年4ヶ月の間に行われた第9回戦から第16回戦までの概要をまとめました。もちろんこの第10回戦の重要トピックスについても触れていますので「概要を知れればそれで十分」と言う方は是非ともこちらの記事の購読をいただきたく、よろしくお願いいたします。
任天堂 VS コロプラ特許訴訟・第9回戦から第16回戦 「訴訟の流れの概要を解説」
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任天堂 VS コロプラ特許訴訟・第10回戦 「任天堂と裁判所がコロプラの牛歩戦術に『ええかげんにせい』と説教」
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