政治

アリ(山本太郎)とキリギリス(音喜多駿)

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出典:「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサイト

大混戦が予想される(とはいっても6位争いだけだけど)2019年参議院東京選挙区。その鍵を握るのがれいわ新選組の山本太郎氏である。

完全な泡沫候補と言われていた2013年の参議院選挙で約67万票を獲得。自民党の武見氏も抜いて4位当選してから6年。泡沫で終わるどころか存在感は増す一方で、自ら立ち上げたれいわ新撰組への寄付は2億円を突破し、政界第1位の安倍総理の政治献金(約1億7千万円)すら抜いてしまった。その勢いは止まる様子が無い。

さて、ここで思ったのが私にスラップ訴訟を仕掛けて北区長選に落選して絶賛迷走中の音喜多(おときた)駿氏と山本太郎氏の比較である。実は2人はほぼ同期なのだ。

山本太郎氏が政治家デビューしたのが2013年7月21日の参議院選挙、音喜多氏が政治家デビューしたのが2013年6月23日の都議会議員選挙である。デビューが1ヶ月も違わない同期の政治家が、巡り巡って6年後に同じ参院選東京選挙区で争い合う(山本太郎氏は全国比例に回る可能性があるが)というのはなんとも面白い。

しかし6年という時は残酷である。今や両者の間には比べ物にならない差が開いてしまった・・・

れいわ新選組・山本太郎とあたらしい党・音喜多駿、どうして差がついたのか…慢心、環境の違い

デビューは同期の山本太郎氏と音喜多氏。しかし今やその実力差は歴然としている。

山本太郎氏は参院選に当選確実である。それどころか自身が代表を務めるれいわ新選組の党勢拡大も間違いなく、政党要件(比例票の2%)を視野に入れている。政治資金も寄付で2億円を集めており、次の衆院選でも多くの候補者を擁立して来るだろう。

マジで野党再編のキーマン、下手したら総理大臣になりかねない。

一方、音喜多氏はほぼ落選という読みである。北区長選に続いて2連敗。

その上自身が代表を務めるあたらしい党を裏切って維新から出馬するので党勢拡大には全くつながらない。それどころか共同親権を巡る駒崎幹事長との政策の違いなど、内紛で消滅寸前である。CFで集めた1200万円も底を付いている上に、約束違反で返金を求める声が出る始末。

マジでこの参院選後にあたらしい党でのクーデター、そして音喜多氏の政界引退を視野に入れている。

本当にどうしてこんなに差がついてしまったのか・・・

環境面ではむしろ音喜多氏に分があった。山本太郎氏は当選した後に原発被害への風評被害を繰り返したり、醜悪なパフォーマンス、中核派との繋がりを指摘され常にバッシングの嵐であった。その上、小沢一郎と組んで「山本太郎となかまたち」という政党名にしたが完全にネタ扱いであった。当然、その後の国政選挙(2016年参院選、2017年衆院選)でも全くパッとせず、このままいつの時代にもいる一発屋と思われていた。

一方の音喜多氏、やってる事はコタツ記事をブログで量産するだけで、山本太郎氏以下であった。だが舛添元知事のスキャンダル、そして都知事選からの小池ブームの風に上手く乗り、一時はメディアに出ずっぱりであった。

少なくとも2016年から2017年のメディア露出では完全に音喜多氏が上回っていた。環境面では完全に音喜多氏が有利な立場であった。

だから違ったのは慢心だ。言うならばアリとキリギリスだ。もちろん山本太郎氏がアリで、音喜多氏がキリギリスである。

山本太郎氏はアリ。6年間、一歩ずつ着実に政策を磨き続けて来た

山本太郎氏は参院選に向けて「日本に必要な緊急政策」をまとめ、れいわ新選組のサイトで公開している。

政権とったらすぐやります・今、日本に必要な緊急政策 「れいわ新選組は、ロスジェネを含む、全ての人々の暮らしを底上げします!」

・消費税は廃止

・奨学金チャラ

・最低賃金1500円「政府が補償」

・公務員を増やします

・一次産業に所得補償

・「トンデモ法」一括見直し・廃止

・辺野古基地建設は中止。普天間即時の運用停止

・原発即時禁止

個人的には全く賛成出来るものが無いのだが、よく練られていると思う。

政策とは「逆がある」ものに価値がある。例えば、「ペーパーレス化を進めます」とか誰も反対しない「ただの改善」は政策とは言わない。「消費税を上げるか、下げるか」「公務員を増やすか、減らすか」というような逆があるような政策を選んでこそ、その政策の先に日本が進む道が変わるのだ。

私は山本太郎氏個人も、政策も一切応援しない。だが確かに山本太郎氏の主張は政策だ。そして方向の違う政策同士を選挙でぶつけ合って、有権者が投票という形で意思を示す事こそ民主主義の本質だ。

この点、山本太郎氏は有権者に選択肢を与える本物の政策を磨き続けて来た。生半可な努力では無いだろう。そして優秀なブレーンを仲間に入れる努力も怠っていない。政治家として本物の努力して来た事を認めざるを得ない。政治家として応援はしないが、確かに政治家である。

また、山本太郎氏個人として情報発信も豊富だ。山本太郎氏の個人サイト(https://www.taro-yamamoto.jp)には「政策」「国会活動」「質問主意書」「修正案」「日頃の活動」と、氏の政治実績がわかりやすく整理されている。これを見れば、山本太郎氏がどんな政治家か一目瞭然だ。

まさに山本太郎氏は暑い夏でも必死に働き、本番の冬に備えるアリである。

「音喜多氏がまたなんか言ったぞ。そういえば、あの頃のブログに矛盾してた事書いてた気がするな」と毎回ブログを読み漁る羽目になる音喜多氏とはえらい違いである。

音喜多氏はキリギリス。メディア出たさにコタツ記事を量産し、離党を繰り返し仲間も信頼も失った

一方、音喜多氏はこの6年間、ひたすらに楽をし続けて来た。

ブログで毎日情報公開しているという間違った努力をアピールしているだけで、政策を磨く、仲間を作るという本質的な努力を一切に怠って来た。

まず政策が無い。

こう言うと「私の政策は情報公開」「サイトに沢山公開している」と反論して来そうだが、無論見ている。

これからの実現を目指す、おときた駿の主な政策

だがこれは政策では無い。先にも書いたが、誰も反対しない「ただの改善」は政策とは言わない。逆がある、つまりリスクもある政策を有権者に提示してこそ政策なのだ。

音喜多氏が掲げる政策もどきは「情報公開」「ムダ使いを無くす」「差別解消」「表現の自由」など、全部「誰も反対しないただの改善」である。音喜多氏に政策は存在しないのだ。

そして何より、この6年間その政策を全く磨いて来なかった。その証拠に最新の政策と2013年の政策がほとんど同じである。

そして、音喜多氏が政策を磨く努力を行っていた事は散々に指摘されていた。

このように友人である宇佐美氏に指摘されているのに、音喜多氏は有料noteで

「こっちはさんざん色んな人と話して調査しているんですよね!」

「ほんと、離党してから何回築地や小田原に足を運んだり連絡を取り合ったりしていることか…」

「それでコタツ記事(コタツに入って机上の空論で書かれた文章)を書いてるとか揶揄されるとぐぬぬ…て感じになります。」

と逆ギレ。正面切って「いや、こんな努力をしています」と磨いた政策を披露すれば良いものを、陰口で「僕だって頑張ってるもん」と信者に愚痴るというわかりやす過ぎる怠け者。

そんな政策を磨く努力をこたったツケが、北区長選で回って来たのだ。

北区長選の目玉政策は「北区の名称変更」である。維新の大阪都構想の超劣化版の上、北区住民に何のメリットも無い。ダダ滑りであった。

自身の政治人生を賭けた選挙でこんなダダ滑りのショボイ政策しか出せ無かった事に、音喜多氏の6年間のサボりが現れたのだ。

さらに、この6年間だけでも「みんなの党→日本を元気にする会→都民ファーストの会→かがやけTokyo→あたらしい党→維新」と仲間を裏切り続けた結果、ついに頼れる先が維新しか無くなってしまった。

しかも早速維新とも火種を起こしているようだ(これはまた別の記事で)。

音喜多氏はまさに暑い夏にサボりまくり、本番の冬では他のアリの家に寄生しまくってついにどの家からも追い出されてしまったキリギリスである。

冬のキリギリスは、もう他人の善意に期待するしかない惨めなヒモである。断言しても良い。音喜多氏は維新に嫌われないよう、これからは維新の議員や橋下氏に批判されたら直ぐに謝って主張を撤回してペコペコするだろう。

アリとキリギリスは現代人も必読の寓話。冬になって焦ってももう遅い

アリとキリギリスは、着実に努力を重ねた人間が報われるという現代でも当然な教訓を教えてくれる。

最近はどうも「楽して目立ちたい」「楽してモテたい」「楽してお金儲けしたい」「楽して偉くなりたい」という本音を隠さない人が増えているように思う。「異世界もの」のブームもその本音が根底にある気がする。

私はさっぱりわからない。精神論ではない。何も積み上げずに、楽して得たポジションは脆いからだ。

「楽して目立って偉くなった」としても、その枠は人気競争である。数少ない人気者枠の椅子取りゲームだ。だから、ちょっとボロが出ただけで椅子を追われる。

それに対して地道に努力してコツコツと業績を挙げると、既存の椅子ではなく、自分だけの新しい椅子を生み出してそこに座る事が出来る。だから椅子を奪われる心配がなく、自信を持って行動し、発言ができる。

事実、音喜多氏は楽して目立って来たが、スラップ訴訟への批判殺到だけで北区長選に落選し、政治家人生が詰もうとしている。

それに対して、6年間着実に政策を磨き続ける努力をして来た山本太郎氏の椅子は新しい。もう簡単に崩れる存在では無い。

私は福島を始め放射能についての風評被害を広め、さらに中核派との関与が指摘される山本太郎氏を支持する事は全く無い。だが山本太郎氏は完全に当選圏内であり、最早どうしようもない事は理解している。そしてそれが山本太郎氏の努力による事も理解している。

しかし、今年の参院選東京選挙区には酷い政治家が多過ぎる。ただただ本音の希望を言うならば、山本太郎氏、塩村文夏氏、音喜多駿氏とまとめて落選して欲しいんだよね。。。

なおアゴラの新田編集長が必死に「山本氏が東京で出れば、泣くのは音喜多君くらい」(http://agora-web.jp/archives/2039744.html)と比例代表に回る事を期待するかのような記事を書いたり、音喜多氏も今更になって「おときた駿VS山本太郎氏」(https://otokitashun.com/blog/daily/20825/)とライバル扱いした記事を書いているが、もう今はキリギリスの冬だ。時すでに遅しなのである。

参照:「参議院議員 山本太郎」オフィシャルサイトれいわ新選組これからの実現を目指す、おときた駿の主な政策(勝手に)おときた駿VS山本太郎氏!主たる対立軸はシンプルに「小さな政府VS極大な政府」だ参院東京2019:比例説もある山本太郎の“尊王上位”山本太郎議員の「反緊縮」はなぜ正しいか来月の参院選、山本太郎議員が“台風の目”に…各党がその動向に戦々恐々の理由



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author : 宮寺達也



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