社会・一般

さよなら平成。ありがとう平成

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今日は平成31年4月30日。

いよいよ30年に渡って続いてきた平成の時代が終わる。

平成が始まったのは1989年1月8日。その時の僕は小学校2年生の冬休みが明けたばっかりで、まだ元号とか天皇陛下とかよくわかっていなかった。

何となく「偉い人が亡くなったんだな」という事はわかったけど、自分に同関係するのかはわかっていなかった。友達と「昭和64年の100円玉とかめっちゃ貴重だから探そうぜ」とか吞気な事を喋ってたくらいだ。

あれから30年。私は小学校、中学校、高校、大学、社会人、そして現在と記憶のほとんどを平成で埋め尽くされた人生を送ってきた。過ごしている内は気付かなかったが、私の人生は平成と共にあったのだ。その平成が終わる瞬間を迎えて、何か自分の人生にも一区切りがつくような喪失感とも高揚感ともいえない、不思議な感情に囚われている。

そんな私の人生を彩ってくれた平成と言う時代にお別れと感謝の言葉を紡ぎたい。

平成は有史以来、最も平和な時代。その平和を享受できた幸運に感謝

平成はよく「停滞の時代」「格差拡大の時代」「日本が没落した時代」とネガティブに言われる事が多い。しかし私はそう思わない。

確かに昭和の高度経済成長期と比較すると経済成長は極めて低いものだった。平成が始まってすぐの1991年にバブルが崩壊し、ニュースは不況の街並みを伝えるものばかりであった。

多少の持ち直しをした時期も有ったけれど、世界第2位の経済大国と教えられてきた日本の地位はどんどん低下し、2011年に中国に抜かれてしまった。今では中国の半分程度であり、完全に引き離されている。

経済成長の鈍化に追い打ちをかけるように、湾岸戦争、阪神淡路大震災、オウム真理教事件、アメリカ同時多発テロ、就職氷河期、リーマンショック、東日本大震災と国内外で悲惨な事件・災害が相次いだ記憶ばかりである。

昭和の時代に有った東京オリンピック、大阪万博、高度経済成長といった日本が一丸となって明るいニュースに包まれたという体験はついに無かったと思う。

でも、やっぱり私は平成は素晴らしい時代だったと思う。それは「平和」を守り抜いた30年だったからだ。

湾岸戦争、イラク戦争、北朝鮮危機など、一歩間違えれば日本も直接的に戦争に巻き込まれるピンチは何度も有った。しかし関係者の努力でついに日本の国土が戦火に巻き込まれる事は無かった。

無論、世界ではまだ戦争は無くなっておらず、理不尽に苦しんでいる人々は数えきれない。それでも、エゴと言われても、私は自分と自分の国が戦火に巻き込まれなくて良かったと思う。

私は小学校の頃、帰ってきたら祖母の部屋で過ごすのが日課だった。祖母は大正生まれで、あの第2次世界大戦・太平洋戦争の当事者である。戦中に一家で満州に渡り、終戦で家やら財産をすべて失って帰国した苦労人だ。そんな経験を持つ祖母は戦争がいかに悲惨なものであったか、私に毎日のように聞かせてくれた。

私は祖母の話を聞きながら、戦争とは巻き込まれれば家も財産も家族も友人もすべて失ってしまう恐ろしいものであり、個人の力ではどうにもならないと学んだ。昭和の日本はその戦争を回避できず、300万人という余りにも大きすぎる犠牲者を出した。

しかし平成の時代はついに日本が戦火に巻き込まれる事は無かった。世界を見てもまだまだ戦争は続いているものの、第3次世界大戦にまで発展する事は無かった。

平成の時代は有史以来、最も平和な時代だった。そんな時代を生きることが出来た事に感謝の気持ちしかない。

今上天皇・皇后陛下の語りつくせぬ素晴らしさよ

平成が有史以来の平和な時代になった事は、世界中のありとあらゆる関係者の努力の賜物である。しかし、自分らしくもないスピリチュアルな考えとは思うが、平成に即位なされたのが今上天皇・皇后陛下であった事が平和が実現した理由に思えてならない。

私は昭和天皇の事はほとんど覚えていない。敗戦というあまりにも大きな罪と向き合いながら、63年間もの長きに渡り天皇としてのお務めを果たされた苦悩は私のような凡人の及ぶ所では無い。ただ私は崩御の際に感じた国民の圧倒的な悲しみと感謝の気持ちからその人柄を察するのみである。

そのため私にとって天皇といえば今上天皇、そして皇后陛下となる。最初に見た時は「優しそうなおじいちゃん、おばあちゃんだな」くらいにしか思っていなかった。そして実はそれは今でもあまり変わっていない。ただ、それがどれだけ凄い事かを実感し続けた30年であった。

平成は阪神淡路大震災、東日本大震災、その他の多くの災害に見舞われた。その度にニュースで被災地を慰問される天皇・皇后陛下のお姿を拝見した。

そこではいつも「どうやったら真似できるんだろう」と不思議になるほど穏やかで優しくて、慈愛に満ち溢れたお2人の表情が有った。そして苦しみのどん底にいるはずの被災者が、天皇・皇后陛下にお会いできた嬉しさで涙を流している。

これは本当に人間に出来る事なんだろうか。もしもこの世に神様がいたとしても、苦しんでいる人々にこんな喜びと希望を与えるような真似は出来ないんじゃないか。戦前は天皇陛下を「現人神」と神格化し戦意高揚に利用したと聞くが、「現人神」というのは案外に間違っていないんじゃないか。

理系の勉強が得意で大阪大学工学部に入学し、ノストラダムスの大予言とか、血液型占いとか、クソ坊主の読経とかお布施とか、そんな非科学的なものは一切信じて来なかった私にも「神」の存在を理解させてくれる。今上天皇・皇后陛下はそんな偉大なお方であったとマジで思っている。

今回の生前退位も、今上天皇・皇后陛下が国民生活への配慮からお決めになられた事だ。一体どれだけ私たちの事をお考えになられて、癒していただけるのか。

特に皇后陛下は歴史上の皇后の中で最も素晴らしいお方ではないか。皇后陛下は優しいだけでは無い。民間から皇室に嫁がれるという苦労にも負けず様々な改革を行い、初の民間出身の皇后になられた皇后陛下は強さもまた兼ね備えている。

さらには、あの山本太郎参院議員が今上天皇陛下に不敬にも手紙を直に渡そうとした時、今上天皇陛下の手をそっと引いて拒否を促したあの機転。

優しさ、強さ、判断力、本当に皇后陛下の素晴らしさは語りつくせない。

上皇后陛下になられてもまだまだ公務が待っているとは思うが、どうかお2人で安らかな時を過ごして欲しいと願うばかりである。

平成の素晴らしさを改めて自覚し、令和に繋げていきたい

有史以来の平和な時代、そして歴史に残る今上天皇・皇后陛下と、本当に平成は素晴らしい時代であった。

その素晴らしさは戦争に巻き込まれなかった事だけでは無い。医療技術の発達により、日本人の平均寿命は延びに延びて80歳を突破した。多数の死者を出してきた自動車事故死も平成元年には1万人を超えていたのが今では3500人まで減っている。殺人事件の件数も平成元年の1,308人から915人と減っている。日本は確実に安全で暮らしやすくなっているのだ。

しかし日本がどんどん暮らしにくくなっているような意見は多い。それは私たちのものの見方にあるのではないか。

平成の時代はPC、インターネットが発達し、私たちは以前とは比較にならない量の情報にアクセス出来るようになった。そこではどうしても悲惨な事件、事故が目に付いてしまう。だが木を見て森を見ずになっていないか。

望まぬ形で命を失うリスクは格段に下がり、インターネットの普及で誰でも容易に情報にアクセスでき、また発信できる。またネットでは無料・低価格のコンテンツを誰でも楽しむ事が出来るようになった。さらに生産・流通技術の発達により、500円も出せば安全で美味しい食事をする事が出来る。

今の日本では月に数万円を出せば、かつてのマリー・アントワネットだって及びもつかない豪華な生活をする事が出来る。その幸せを、平成が終わるこの瞬間に改めて噛み締めていきたい。

もちろん課題はまだまだ残っている。その平成の宿題をどう解決するか、令和の時代にしっかりと考えていきたい。

さて、本当にもう平成が終わる。終わってしまう。

だから改めて言いたい。

「今上天皇陛下、皇后陛下、本当に今まで私たちを支えていただき、誠にありがとうございました。どうぞ明日からはゆっくりと余生をお過ごしになってください。」

参照:平成 – Wikipedia昭和から平成へ交通事故死者数の推移日本の犯罪と治安 – Wikipedia



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-社会・一般

author : 宮寺達也



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