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地上デジタル・BSデジタル放送をリセットしよう

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出典:Wikipedia 東京スカイツリー

1月14日、音喜多都議の炎上Xdayを迎えていた中、BSデジタル放送がこっそりと大変な変更を行っていた。

それはNHK BS1の解像度が従来は1,920×1,080ドットであったが、1,440×1,080ドットに削減されたのだ。理由は今年スタートするBS4K/8K放送に向けて帯域を整理するためだ。

ご存知の通り、地上デジタル放送・BSデジタル放送はハイビジョン画質であり、従来のアナログ放送より遥かに美しいと宣伝されてきた。実際にハイビジョン放送を初めて見たときは「きれいだ」と思った人も多いだろう。

従来のアナログ放送はSD画質(解像度・720×480ドット)であり、ハイビジョン(HD)画質は6倍の情報量を持っている。しかし、地上デジタル放送はデータを送る帯域が狭いため1,440×1,080ドットに画像を圧縮し、テレビ側でまた引き延ばしている。実はハイビジョンではなく、その3/4程度なのだ。

そのため地上デジタル放送は高画質でアニメや映画、ドラマを見たいファンには不評であった。そこでBSデジタル放送が人気なのだ。BSデジタル放送は帯域が広いため、1,920×1,080ドットのフルスペックのハイビジョン映像を楽しめるからだ。

しかし、今回のNHK BS1の低画質化でそれも失われた。しかも今後、民法のBSデジタルも順序、低画質になっていくのだ。

こんなに画質が低いのなら…受信料が高いのなら……BSデジタルなぞいらぬ!!

せっかく苦労して空けたVHF帯が全く利用されていないことだし、もういっそのこと現行の地上デジタル・BSデジタル放送をリセットして、もう一回やり直そうよ。


ここがヘンだよ地上・ BSデジタル放送

BSデジタル放送がスタートしたのは2000年、地上デジタル放送は2003年である。アナログ放送が50年以上の歴史を誇ったのに対して、まだ20年の歴史も無いデジタル放送だがもう様々な課題を抱えている。

簡単に整理してみよう。

1. VHF帯を誰も利用していない

元々アナログ放送はVHF(90〜222MHz)帯域の電波を利用して放送されていた。この帯域の電場は遠くまで届きやすいので、テレビ放送に適しているのだ。

そして地上デジタル放送はUHF(470〜710MHz)帯域の電波を利用している。アナログ放送から地上デジタル放送に移行するにあたり、被らない新しい電波を利用する事でスムーズな移行を行うためだ。

しかし今、アナログ放送の停波によって空いたVHF帯は誰も利用していない。NTTドコモがスマートフォン向けのマルチメディア放送「NOTTV」を2012年にスタートしたが大コケして、2016年にはサービス終了してしまった。

そのため現在、VHF帯域という貴重な電波資源(90〜108MHz、170〜222MHz)が全く使われていないのだ。

2. MPEG2なんかを採用したから画質が汚い

デジタル放送の映像フォーマットには大きく分けて2つある。MPEG2とH.264である。

MPEG2はDVDで採用されているフォーマットであり、圧縮度は小さく、激しい動きでブロックノイズが出る欠点があるが、再生する負荷が小さい。

H.264はMPEG2より新しく、Blu-rayで採用されているフォーマットである。圧縮度も高く、ブロックノイズも強い。そのため美しい映像になる。再生する負荷が大きいが、最新のLSIならば誤差みたいなものだ。

地上デジタル放送のフォーマットはMPEG2で、ビットレートは平均9~13.5Mbpsである。DVDもフォーマットはMPEG2だが、SD画質でビットレートが6〜8Mbpsである。つまり地上デジタル放送はDVDより画素数が6倍なのにデータ量は2倍弱しか無い。

そう。地上デジタル放送はデータ量が全く足らず、ブロックノイズ出まくりの汚い画質なのだ。花吹雪が舞うようなシーンを見れば、大量の四角がザラザラとしているように見えるはずだ。それがブロックノイズである。

H.264だったら1,920×1,080ドットのフルスペックのハイビジョン映像をノイズ無しで送信するのに、10Mbpsもあれば十分である。完全にフォーマット選択を間違えたとしか言いようがない。

3. 余計なオプションいっぱい

デジタル放送はアナログ放送と違い全てをデータとして扱えるので様々な事ができる。そのため「便利機能がイッパイ」となるはずが、実際は「余計な機能がイッパイ」になっている。
まず、B-CASカード。BS・CS放送のユーザー登録やコピーコントロールに使われているが、邪魔だ。別にカードじゃなくても同じ事はできる、なぜわざわざ壊れやすく、失くしやすく、大きく、邪魔なカードなのか。強烈な利権の匂いを感じる。

そして、コピーガード。当初はコピーワンスと言って1回しかコピーできなかった。開始当初の2003年はまだBlu-rayレコーダーが無かったので、せっかく録画したハイビジョン映像はSD画質にしてDVDに焼いたらそれで消滅してしまった。しかも、DVDに焼くのに失敗したら全て失われるし、大量に溜まったDVDを大容量HDDに整理するなんて事もできなかった。

現在はダビング10と10回までに緩和されたが、本質的な不便さは変わっていない。大容量外付けHDDが使えるようになったり、レコーダー間で引っ越しができたり、SeeQVaultといった他社間のレコーダーで共通して使えるHDDなど、レコーダーが進化したので気にはならなくなったが。

あと、もはや誰も見ていないワンセグなんてものもある。

そう。このように現行の地上デジタル放送は貴重な電波を無駄遣い、画質も汚い、不便である、と全く良いところ無しなのだ。唯一画質がマシだったBS放送まで画質が悪くなったら、本当に何にも良いところが無くなってしまう。

いっその事、VHF帯で新・地上デジタル放送をやり直そう

デジタル放送は2018年12月にBSで4K/8K放送が始まったりと進化していくが、地上デジタル放送がこのままでは大部分の人にとって恩恵は無い。

そこでもう思い切って、もう一度地上デジタル放送の移行をしてはどうだろうか。

当面は現在の地上デジタル放送(UHF帯)を残しながら、VHF帯で新・地上デジタル放送を開始するのだ。

地上デジタル放送の反省を踏まえて、どんどん最新技術の採用、視聴者の利便性に配慮する仕様を盛り込んで行こう。

まず、映像フォーマットは最新のHEVC(H.265)を採用する。これはH.264の約2倍の圧縮性能を有しており、4K放送にも使われている。HEVCならば少ない帯域でハイビジョンを放送できるのでテレビ局を増やしたり、使用する電波帯域を節約する事ができる。

また、地上デジタル放送で4Kを放送する事だって可能になる。

B-CASカードはもちろん廃止して、チップとしてテレビやレコーダーに埋め込んでしまえば良い。これでコストも随分下がる。

コピーコントロールはEPNにしよう。EPNとはデジタル放送を暗号化し、特定の解読機能を持った機器で再生できる方式だ。対応機器の間ではコピーの制限は無い。要するに、ちゃんと認定された正式な機器ならば自由にコピーできるが、海賊版の機器ではコピーできない方式だ。利便性に優れるコピーコントロール方式であるが、日本では放送事業者や著作権団体の反対が強いのが難点だ。

もちろん、ワンセグなんて廃止してしまう。

こうして、新・地上デジタル放送は画質、利便性に優れた今後30年は戦える放送になるだろう。もちろん、併せてBS放送も新方式に移行する。

現行の地上デジタル放送は廃止して、空いたUHF帯でスマートフォンやWiFi通信を

新・地上デジタル放送へに移行が完了すれば、現在の地上デジタル放送が使用しているUHF帯は丸々空く事になる。このUHF帯の電波は長距離まで届きながら、遮蔽物を透過するという特性を持っている。つまり携帯やスマートフォン、WiFiに適しているのだ。

現在、携帯・スマートフォンが普及しまくって空いている電波はほとんど無い。しかし需要は高まる一方でついには「060」の番号まで携帯電話向けに開放される。

また、日本は海外に比べて無線WiFiの整備が遅れていると言われている。東京オリンピックを迎えますます訪日外国人の増加が見込まれるが、WiFiが整備されていると非常に喜ばれるだろう。観光立国を推進する日本にとって、非常にメリットがある。

デジタル放送の技術革新はどんどん進む。4K放送が始まったと思ったら、8K放送も開始する。そんな状況で古臭い日本のデジタル放送は足手まといになっている。

これ以上足手まといになる前にいっその事もう一度リセットしてしまう方が、長期的には良い結果を生むのでは。

30年後には新・地上デジタル放送も陳腐化しているかもしれないが、その頃にはインターネットを通じたリアルタイム配信が主流になっていると思われるので、そこまでの繋ぎでさえあれば良い。

それにしても、NHKの受信料は地上契約が2ヶ月・2,620円、衛星契約が2ヶ月・4,560円である。衛星契約は画質も良いし、チャンネルも増えるので2倍近い高額であるのはまあ、理解できる。

しかし、これからのBS放送の画質は地上波と同じになるのだ。NHKはそれでも受信料を下げないつもりなのだろうか。ちょっとアコギな商売じゃないか。

参照:AV WatchニュースWikipedia 日本の地上デジタルテレビ放送Wikipedia EPNデジタル移行完了後の空き周波数の有効利用について – 総務省

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author : 宮寺達也

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