政治

2017年の小池都知事の漢字は「改」では無い、「壊」だ

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2017年12月31日、大晦日でございます。

私事ではあるが、今年はずっとやろうやろうと思いながら踏み出せていなかったツイッターとブログ(パテントマスター・宮寺達也のブログ)を始める事ができ、様々な反響を頂いた。本当に有意義な一年であった。

しかし、政治の世界を見るとなかなか大変な1年であった。このブログでも何度も取り上げていた小池都政であるが、無茶苦茶やっているにも関わらず都議選で圧勝した時は絶望的な気分になった。ま、調子に乗って国政進出したら希望の党が大惨敗してしまったが。

そんな小池都知事が定例会見で「そんな激動の2017年をだ漢字一文字に例えるよう」質問されたところ、

改革の『改』かな。

改めて、いろいろ挑戦していきたいし、あらためて、都政にしっかり臨んでいきたい。今、瞬間的に思った。

と述べた。これを聞いた瞬間、小池都政をずっと見てきた私は「違う」と強く思った。

小池都知事の今年の漢字は「改」では無い。同じ読み方で遥かに相応しい漢字がある。それが「壊」だ。

「改」は古いものを新しくする事。小池都知事は新しく作らず、ただぶち「壊」しただけ

「改」を辞書で調べると、

1. 前のものをやめて新しいものに変える。あらためる。前のものがすたって新しくなる。あらたまる。 「改廃・改新・改造・改装・改築・改心・改宗・改正・改革・更改・変改・朝令暮改」

2. 検査する。点検する。あらためる。  「改札」

とある。小池都知事は確かに「前のものを止める」「点検する」事には余念が無かった。

豊洲市場移転を延期し、百条委員会を開催してまで徹底的な点検を行った。オリンピックに不可欠な環状2号線の工事も中断したまま、老朽化した都立広尾病院の建替えも白紙に戻してしまった。さらには都議選や衆院選では素人同然とも思われる候補を大量に擁立したりと、確かに「前のものを止める」「点検する」ばかりであった。

しかし、その結果で「新しいもの」を何も生み出せていない。豊洲市場の建設にまつわる不正は百条委員会を開催しても何も出なかった。安全性の問題では法的・科学的に何の問題も無い、飲みもしない地下水に大騒ぎしただけであった。

環状2号線がオリンピックまでに完成するのはもう絶望的であり、都立広尾病院の建替えは基本計画の策定すらまだできていない。都議選で躍進した都民ファーストの会は代表変更、早速の離党者とドタバタであり、自らが代表を務めた希望の党は衆院選で大惨敗であった。

そう。小池都知事は「前のものをやめる」事はしても、「新しいものに変える」事が出来ていない。これでは「改」とは言えない。

そう、ただ「前のものをやめて、壊れた」だけである。つまり「カイ」には違いないが、「改」では無い。「壊」である。

小池都知事が壊したもの 「東京都編」

なお「壊」も辞書で調べると、

こわれる。形、また、組織や制度がくずれる。  「損壊・全壊・倒壊・崩壊・破壊・決壊・朽壊・壊乱・壊滅・壊敗・金剛不壊(こんごうふえ)・壊血病・壊疽(えそ)」。

やみつかれる。からだが衰弱する。

となっている。「壊れて、病み付かれ、衰弱する」とはまさしく2017年の小池都政を表現していると思う。その証として小池都知事が「壊」したものを、まずは東京都から紹介していこう。

<エントリーNo.1豊洲市場移転の関係者の合意>

江東区が豊洲市場の受け入れの条件としたのが、卸売市場に併設するにぎわい施設。それが「千客万来施設」であり、公募の結果、万葉倶楽部に決定した。

そんな豊洲市場移転の大大前提である千客万来施設であるが、小池都知事が「築地は守る、豊洲を活かす」というトンデモ方針を発表したため、万葉倶楽部は「話が違う」と損害賠償請求を含めた撤退を検討中である

築地市場から豊洲市場に移ろうと決心した卸売業者、江東区、万葉倶楽部などなど。豊洲市場移転に向けて関係者が必死にまとめてきた合意を、小池都知事は「築地は守る、豊洲を活かす」というたった12文字でぶち壊してしまった、

<エントリーNo.2豊洲市場移転の計画>

豊洲市場は舛添元知事の安全宣言によって、2016年11月7日に移転が正式決定していた。それを小池都知事の独断と偏見で無期限延期したのである。その理由は「安全性への懸念」「巨額で不透明な事業予算」「情報公開の不足」の3つであった。

その後、法的にも安全にも全く問題の無い「盛り土」「地下空間」「飲みも触りもしない地下水のほんのわずかなベンゼン、ヒ素」で大騒ぎし、「ほら、延期して良かったでしょ」とマスコミを通じて移転延期の正当性をアピールして来た。

しかし、地下水の安全を検証する専門家会議で地上の安全は完全に確保されている事が明らかになり、百条委員会を開いてまで追及した建設費、情報公開にもなんら瑕疵が無かった事が明らかにされた。それも都民ファーストの会の都議によって

間違いのない事実として、豊洲市場の移転延期はただの時間の無駄だったのである。それも2年間というとてつもない長い時間が。

2016年11月7日に移転して何の問題も無かったのだ。小池都知事は大勢の方が努力して作り上げた真っ当な移転計画をただただぶち壊しただけなのだ。

<エントリーNo.3 東京オリンピックの準備計画>

豊洲市場の移転は中央卸売市場だけの問題では無い。築地市場跡地には環状2号線が通過し、BRT(バス高速輸送システム)が整備され、来る東京オリンピックで都心の交通の大動脈になる。さらには東京オリンピックのための駐車場が整備され、晴海の選手村とオリンピック会場を10分で繋ぐのである。

豊洲市場移転の延期に伴う環状2号線の開通遅れにより、東京オリンピックの準備はボロボロである。そう、小池都知事が破壊した影響はもはや東京都に留まらず、日本の大問題なのだ。

その他にも小池都知事は、

・不審な代表交代で、都民ファーストの会の評判を壊した

・結局全てが元さやだったオリンピック会場見直しの愚で、余裕ある建設計画を壊した

・皆が猛反対した入札制度「改悪」を強行して、建設会社との信頼関係を壊した。その結果、度重なる入札辞退を招き特命随意契約という恥を晒した。

とひたすらに東京都政を壊したのであった。

小池都知事が壊したもの 「国政編」

<エントリーNo.1 民進党をぶっ壊す>

小池都知事は都議選での圧勝に気を良くしたのか、「都政に専念しろ」という世論を無視して自らが代表を務める国政政党・希望の党を立ち上げ、衆議院選挙に挑んだ。

しかし、安倍総理が意表を突いた早期解散を仕掛けた事によって野党は混乱。民進党の前原代表が保守派による野党勢力の拡大を狙って希望の党への合流を図ろうとし、さらに大混乱。

選挙では民進党議員が合流した希望の党、民進党から分離した立憲民主党、無所属組が潰し合った結果、急遽結党した立憲民主党が55議席という戦後最低の野党第1党となった。

安倍政権が4回の国政選挙を経ても壊れなかった民進党(民主党)をたった1回の選挙でぶっ壊した小池都知事。恐ろしい子。

<エントリーNo.2 希望の党候補者の人生>

希望の党は結党会見が大いに盛り上がり、単独で100議席も狙える勢いでスタートした。その後、民進党の合流が決まった時は「過半数の233議席もあり得る、政権交代だ!」との怪気炎が上がっていた。

そのため、200人を超える候補者が高額の供託金(小選挙区300万円、比例代表重複600万円)と1000万円が必要と言われる選挙資金を自腹で支払い立候補した。しかし結果はご存知、わずか50人しか当選しなかった。150人以上の候補者はただただお金を失っただけでなく、長年お世話になった古巣の政党を足蹴にした結果、政治家人生をほぼ終了させてしまった者もいる。

小池都知事は政治を志す貴重な人材を大量にぶっ壊したのだ。

<エントリーNo.3 若狭勝氏の政治家人生と携帯電話>

もうすっかり忘れてしまった人も多いだろうが、希望の党は本来、小池都知事の側近である若狭勝氏が中心となって立ち上げる「若狭新党」となるはずであった。

まだ衆院議員1回生と圧倒的に経験が足りないはずの若狭氏が、一気に野党第1党の党首にまで大出世するチャンスが巡って来たのだ。政治史に残るシンデレラストーリーだ。

しかし、小池都知事お得意の「リセット」によって、小池都知事自らが代表に就任する希望の党が結党されてしまった。若狭氏は事前に連絡すら貰えなかった程小池都知事に見限られていたのだが、「実は私、今日は携帯電話が壊れていて」と歴史に残る名言を披露してくれた

それでも若狭氏は結党メンバーであり、出馬するのも小池都知事のお膝元の東京10区で比例代表重複である。1年前の補選でも圧勝していたし、当選は間違いないと言われていた。

しかし、テレビ出演で「(政権奪取は)次の次」と大失言をかまして「もうテレビには出るな」と言われたり、希望の党の失速に巻き込まれたりと散々な選挙活動の結果、なんと落選してしまった。

極めて自業自得だと思ったが、小池都知事はとんでもないものを壊していきました。若狭氏の政治家人生と計単電話です。

本当に壊したものは小池都知事ご自身。必要なのは「破壊神は改心」できるか

このように小池都知事は「破壊神」の異名が相応しい、見事な壊し屋っぷりである。師匠の小沢一郎氏も真っ青だ。巻き込まれた大勢の人にとっては悪夢のようであろう。

しかし、ただ周りを破壊して自分は安泰なんて虫の良い話はもちろん存在しない。

そもそも小池都知事が希望の党の代表になったのは「日本初の女性総理」を目指すためであった。しかし衆院選の惨敗の結果、希望の党の代表も辞任する事になりその目は消滅したと言って良い。

さらに希望の党代表を辞任したときは東京都政に専念すると意気込んでいたが、12月の東京都知事の支持率は29%と都道府県知事としては異例の低さだ。衆院選の前の9月には70%ほどであった事を考えてもすさまじい急落だ。

結局、小池都知事が壊してしまったのはかけがえのない自分自身なのである。

2018年になれば、どんどん東京オリンピックが迫ってくる。これまで表面化していないオリンピック準備の遅れの重大さがマスコミで次々に報道されていくだろう。そうなると、ますます小池都知事は追い込まれる。

このままでは東京オリンピックを間近に控えた東京都で、4代続けての知事が任期途中での辞任という異常事態だ。それを避けるための方法はたった一つである。

小池都知事が改心し、迷惑を掛けた関係者に誠心誠意謝罪し、協力して貰う事だ。

「破壊神は改心した」 by 西尾維新

こう皆が認めることができるか、これが2018年の東京都政のテーマになるだろう。

P.S.
私、宮寺の2017年の漢字は「開」である。

ツイッターやブログを始めたり、新たな仕事に挑戦したりと、37年目にして新たな道が開けた1年であった。ツイッターやブログを読んで下さったり、コメントを下さったりした皆様、本当にありがとうございました。

2018年も何卒よろしくお願いいたします。

それでは皆様、良いお年を!

参照:日刊スポーツ・12/15リスク対策.com豊洲市場 Wikipedia毎日新聞・2016/8/31J-CAST・9/27産経新聞・12/14産経新聞・12/18



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author : 宮寺達也



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