音喜多都議の「豊洲市場移転問題への謝罪ブログ」に3つの反論 | パテントマスター・宮寺達也のブログ

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音喜多都議の「豊洲市場移転問題への謝罪ブログ」に3つの反論

投稿日:

出典:おときた駿ブログ

怒涛の衆議院選挙は終わったが、まったりしている場合では無い。衆院選で惨敗した小池都知事には東京都政の課題が山積みだからである。特に豊洲市場問題は相変わらずピンチだ。

豊洲市場の土壌汚染対策の追加工事は、2回目の入札も参加業者がゼロで中止になった。3回目の入札も中止になった場合、2018年9〜10月と見込まれている豊洲市場移転が大ピンチだ。

こんな破滅的な状況を作ったのは小池都知事と顧問団、都民ファーストの会である事は間違いない。そんな中、都民ファーストの会を離党した音喜多都議がこれまでの豊洲市場移転について政治的判断を謝罪するブログを発表した。

豊洲市場移転問題についての総括 -政治的判断の過ちと今後について-

自分を「豊洲の守護神」とまで言い切っていた音喜多都議だが、豊洲市場移転問題を混乱させた大戦犯である事は疑いようがない。「何を今さら」「ただのパフォーマンスだろ」と思っているが、謝罪というアクションを起こした事は良い事だと思う。

しかし、その内容を拝見したところ3つの問題点を発見した。もしこれが意図的であるならば、ブログに書かれた謝罪の言葉も虚しく響く。きちんと指摘・反論させていただきたい。

<反論1> 小池都知事が現実的でない選択をしたのに、離党していない

音喜多都議は、小池都知事が6月20日に発表した「築地を守る、豊洲を活かす」というトンデモ方針に「100点満点では無いが、一歩前進であり、受け入れて前に進む」と書いている。

しかし一方で、

1. 築地残留はありえない。豊洲への移転を決断すべき

2. そして都民に誠実に向き合うために、その決断は都議選前に行うべき

3. 仮に知事が現実的でない選択をするのであれば、そのときは離党も辞さない

と都議選前に行動したと書いている。つまり、音喜多都議にとって「築地を守る、豊洲を活かす」は現実的であったという事になる。

これは見逃せない矛盾である。

「築地を守る、豊洲を活かす」は、「不要な追加対策工事」「築地跡地を売却しないので、4386億円の売却益が入らない」「豊洲市場は物流拠点になる」と、2兆円もの損失を出してしまう非現実的な内容である。

そもそも将来的な築地市場への帰還もあり得るため、豊洲市場への移転を決断したとも言えない。これだけで「1」に矛盾している。

さらに、直後の7月11日に万葉倶楽部が千客万来施設からの撤退の意向を表明している。千客万来施設が頓挫すれば、江東区の豊洲市場受け入れ条件も果たせず移転そのものが大ピンチになる。

これは音喜多都議自身がブログに「千客万来施設は必要不可欠」と書いている。

謝罪ブログに書いている事が本当であれば、「築地を守る、豊洲を活かす」が発表された時に「非現実的だ」と、「3」の通りに離党も辞さない行動をしなければいけない。それをしなかったという事は「都民ファーストの風に乗って、自分の当選を優先した」と思われても仕方が無い。

もしものもしもだが、音喜多都議が「現実的だ」と判断したという事はありえる。最もこの場合、都議として著しく能力に欠けているとしか言えないが。

音喜多都議は「築地を守る、豊洲を活かす」をなぜ現実的と判断したのか、改めて説明をして欲しい。

<反論2> 石原元知事や浜渦元副知事の名誉回復が不十分である

そして次だが、音喜多都議は批判にさらされまくった百条委員会での態度について、

百条委員会に石原元知事や浜渦元副知事を召致したことについては間違っていないと思っています

極めて不透明な実態があったことを掘り起こした点については、意義はあったと思います

と書いている。いやその理屈はおかしい。

そもそも豊洲市場移転を巡る百条委員会が開催された目的は、「移転に至る経緯」「豊洲の用地交渉や売買の内容」「盛り土がなかった問題」等について調査するものである。

その結果、「法的な瑕疵は発見されませんでした」。これは音喜多都議が謝罪ブログに書いている事である。

音喜多都議は「土壌Xday」やら「隠された確認書」といった疑惑を追及し、「功を焦った浜渦副知事たちが不適切な交渉」「インサイダー取引」とまで強烈に断罪しているが、そんな問題は無かった。音喜多都議の勘違いであったという事だ。

そんな自分のミスを認めず、「法的に問題は無いけど、なんか責任はあるよね」とゴールポストを動かしている。

「法的な瑕疵は無い」と認めたのならば、はっきりと「百条委員会に石原元知事や浜渦元副知事を召致したことについては間違っていた」と認めるのが道理だ。石原元知事や浜渦元副知事は最初から否定していたのだから、まさに冤罪である。

痴漢の疑いで逮捕された被疑者が、最初から最後まで犯行を否認している。そして冤罪とわかったが、警察は謝罪もせず「でもあいつなんか態度悪かったから、逮捕して世の中のためになったよね」と開き直ったどうだろう。

私が被疑者なら警察に怒りを覚えるが、音喜多都議は良かったとでも言うのだろうか。決して違うだろう。そういう権力の理不尽を最も知っているのが音喜多都議では無いのか?

また、石原元知事に過去の環境基準の厳しさを指摘していたが、お門違いである。自らがブログに図を貼ったように、行政の継続性を考えれば、小池都知事が引き継ぐ基準は舛添氏のものである。過去は関係無い。

こんなもの、徳川家の子孫に「お前の先祖は切り捨て御免を認めた、殺人者だ」と言うような、明後日の指摘だ。

さらに、「浜渦副知事は残念ながら証人尋問の場で事実と異なる証言を故意にされましたので、偽証罪に問うことも妥当だと考えます」と書いているが、これも間違いだ。

浜渦元副知事が偽証をしたかどうかは、議会の多数決で「刑事告発を決定した」だけである。本人は否定しており、事実は東京地検、東京地裁で判断される。まだ判断が下っていない、しかも郷原信郎氏のようなプロフェッショナルが「漠然とした疑いのレベル」と書いているものを、「故意にされました」と断定するのはダメだ。

刑事事件の「推定無罪の原則」に反する人権侵害である。

音喜多都議は、石原元知事と浜渦元副知事に対して「ダブルスタンダードな政治的姿勢」だからブログで謝るのではなく、「百条委員会で法的瑕疵が発見できませんでした。犯罪者のように扱った事をお詫びし、名誉回復に努めます」と真摯に謝罪して欲しい。それも、直接出向いてである。それが権力を持って、人を犯罪者扱いした責任では無いだろうか。

<反論3> 謝罪していない事がまだあるのでは?

こう言う謝罪ブログの場合、「書いている事」よりも「書いていない事」が重要だったりする。しかして、音喜多都議の謝罪ブログでは触れてはいないが、謝罪するべき事がまだあるのでは無いか?

音喜多都議は「築地を守る、豊洲を活かすの方針発表の後、「この知事の基本方針を現実的なものに落とし込むことがこれからの役割であろうと考え、これを受け入れて前に進むことを決断しました」と書いている。

ならば、どう考えてもその発信はおかしい記事がたくさんある。

小池知事が記者会見にて、「AI(人工知能)だからです」と答えたことには背景が…

豊洲市場の「環境アセス」やり直しは不要でも、移転延期は妥当な決断だった理由

「これが賛成する条件だっ!」「断る!」「じゃあ、賛成でいいです」「えっ?」「えっ?」

これらは都議選後の8月から9月に掛けて書かれたブログであるが、気持ち悪いくらい小池都知事を忖度するブログである。しかも、内容が間違っている。

誰もが「嘘、大げさ、紛らわしい」言い訳だと思った小池都知事のAI発言を「自ら決定責任はすべて取る!と明確にした意思表示」とアクロバティック擁護している。どう見ても、議事録が無い事を誤魔化しているだけなのに

豊洲市場の環境アセス手続きには環境影響評価法に違反している、だから移転延期しないと法律違反になったと無知を晒している。豊洲市場は環境影響評価法の対象外なのに

「付帯決議を提出したら原案にも反対」するセオリーがあると音喜多都議は書いた。そんなセオリーは無いのに

これらはあまりにも酷い間違いだったので、私は過去のブログで指摘済みである。これらの間違った擁護が、なぜ「前に進む」事に繋がるのか、説明して欲しい。

何より、音喜多都議は小池都政の肝心な問題である「顧問団の暗躍」について謝罪ブログで全く触れていない。過去には「情報公開が劇的に進展」などと持ち上げた記事は書いているが、批判した様子は見つからない。

豊洲市場の土壌汚染対策の追加工事は上山信一・特別顧問が中心になった入札制度改革の悪影響である。また、小島敏郎・特別顧問による築地業者への恫喝とも思われるプライベート行動がある。

特別顧問による制度改悪、暗躍を都議会は監視する必要がある。その第1党のメンバーであった音喜多都議はなおさらである。それについて、一切触れていないのはおかしい。

音喜多都議は都議選後のアクロバティック擁護ブログ、特別顧問による都政への影響について、きちんと評論し、謝罪して欲しい。

給与返上とかどうでも良いので、政治家としての行動を

私は音喜多都議が離党した時にもブログを書いたが、この1年の音喜多都議はもはや豊洲市場の破壊神という状況であり、都民ファーストの会でも全く影響力を発揮してくれ無かった。

はっきり言って、失望したの一言である。

その間、移転延期に揺れる築地市場の業者は、まさに命を削る思いで生きてきたわけだ。謝罪は必要だが、謝罪文を書くだけならば誰でもできる。それで済む問題じゃあ無い。

本心で挽回したいと思っているのならば、政治家として豊洲市場移転についての確かな知識を、行動を示してほしいと思う。

3つの反論にそれぞれ書いた、

「築地を守る、豊洲を活かす」をなぜ現実的と判断したのか、改めて説明

石原元知事と浜渦元副知事に対して「百条委員会を通じて犯罪者のように扱った事をお詫びし、名誉回復に努めます」と真摯に謝罪

都議選後のアクロバティック擁護ブログ、特別顧問による都政への影響について、きちんと評論し、謝罪

をきちんと実行して欲しい。その行動の積み重ねの上にしか、信頼回復は無いと思う。

参照:日本経済新聞・10/23セミヂカインタビュー おときた駿日本経済新聞・2/21朝日新聞・9/21



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author : 宮寺達也



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