北朝鮮の弾道ミサイル発射。Jアラートが鳴ったらできる範囲で避難しよう | パテントマスター・宮寺達也のブログ

国際 政治

北朝鮮の弾道ミサイル発射。Jアラートが鳴ったらできる範囲で避難しよう

投稿日:

出典:国民保護ポータルサイト

8月29日午前5時58分、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。

そして、6時2分にはJアラート(全国瞬時警報システム)が北海道、東北を中心とした12道県に発令された。

さて、ミサイル発射から暫くしたら案の定というか、ミサイルを発射した北朝鮮にでは無く、Jアラートを発令した日本政府への文句がバンバンネットにUPされた。

堀江貴文氏が「マジでこんなんで起こすなクソ。こんなんで一々出すシステムを入れるクソ政府」とtwitterでつぶやいたのを筆頭に、経済学者の金子勝氏が「北朝鮮も怖いが戦時放送を流す安倍政権も怖い」、同じく経済学者の安冨歩氏が「アホか!そんなことで、国民起こすな!!!」とつぶやいたりしており、なんとも平和なものである。

実際、各種報道からも北朝鮮はミサイルを日本に着弾させるつもりは無かったようだ。騒いだら北朝鮮の思う壺との意見も、まあ理解はできる。

しかし、もしもミサイルが日本の本土、特に首都圏に落下したら大変な被害が起きてしまう。何千、何万人という命が犠牲になってしまうだろう。それを少しでも減らすべく、できる範囲で避難する心がけは大切だ。

弾道ミサイルは「想定外」の失敗で、日本に落下する可能性がある

ミサイルが発射された時、私は神奈川住まいなのでJアラートは鳴らなかったが、その時間は寝付けずにダラダラとネットサーフィンをしていたので異変に気が付いた。万が一の可能性を考え、直ぐにネットやテレビで情報収集をした。

それから6時6分にはミサイルは北海道上空を通過し、6時12分には北海道・襟裳岬の東約1,180kmの太平洋に落下した。もしかしたら海上の船が巻き込まれた可能性を思ったものの、ひとまずは大規模な被害にならずにホッとした。

その後、特に飛行機や船舶への被害は確認されていないので安心した。

さて、Jアラートにクレームを入れている人達は北朝鮮が発射したミサイルはアメリカ相手の示威行為である。ターゲットはグアムかハワイであり、日本では無い。また弾頭にも何も積んでいないため、心配する必要は無い、との考えのようだ。

私はその考えは妥当であると思うし、否定する気は無い。しかし、北朝鮮がミサイルで日本を狙っていないからと言って、日本が安全であるという事にはならない。

今回の弾道ミサイルの飛行距離は約2,700km。国際宇宙ステーションが存在する軌道は高度2,000km以下であるので、これだけ飛翔するミサイルはロケットに近いものがある。

では、ロケット打ち上げの成功確率はどのくらいのものであろう?

JST(科学技術振興機構)によると、ロケットの打ち上げ成功率はアメリカが91.1%、欧州が95.0%、ロシアが93.5%、日本が91.8%である。世界平均は93.8%だ。

つまり、ロケットは約6%の確率で打ち上げに失敗する。北朝鮮の弾道ミサイルが太平洋を狙って発射したとしても、失敗する可能性は最大で6%あると仮定しよう。

北海道の東西長が777.4kmなので、2,700kmの飛行距離中、28.8%で本土に落下する。

非常にざっくりとした計算だが、日本の本土に落下する可能性は1.8%と言ったところか。

少なくとも宝くじに当たるような低すぎる確率では無い。ミサイルは「想定外」の失敗で日本の本土に落下する可能性があるのだ。

Jアラートが鳴ってからの4分で、「できるだけ素肌を物で隠せ」

従って、Jアラートが鳴った場合は「万が一、ミサイルが落ちるかも」と出来る限りの避難をするべきである。8月29日のJアラートでは「避難と言っても、どうすれば良いかわからない」という人が多かった。

もちろん、ミサイルから完璧に避難する事は不可能だが、出来る限り生存の可能性を上げる事はできる。その方法が、内閣官房「国民保護ポータルサイト」で紹介されている。

内閣官房「国民保護ポータルサイト」

その避難方法は、

・屋外にいる場合 「できる限り頑丈な建物や地下に避難する」

・建物がない場合 「物陰に身を隠すか、地面に伏せて頭部を守る」

・屋内にいる場合 「窓から離れるか、窓のない部屋に移動する」

となっている。要するに、

「ミサイルの破片とか爆発の熱風とかが襲って来るかもしれないので、可能な限り素肌を物で隠せ」

という事である。「頭部を守るとか、何の意味があるのか」という意見も見たが、少しでも生存確率を上げるためにはやるべきだ。

1945年8月6日、広島に投下された原子爆弾は爆心地から2〜3kmにおいて壊滅的な被害を与えた。さらにその外側でも大勢の死傷者が出た。屋外にいたものは熱戦を受け死亡した、ただ屋内に避難した人は熱戦を免れる事ができた。しかし、屋内にいた人も爆風で吹き飛んだ大量のガラス片を浴びて重傷を負ったりした。

この忌まわしき教訓から、屋内、さらには窓から離れた場所に避難する事で熱戦・爆風の被害を防ぐ事ができ、生存の可能性が上がる事がわかった。

政府の避難行動は決して気休めではない。万が一の場合に、ミサイルが落下するまでの4分間で少しでも生存確率を上げる事ができる方法なのだ。

何事にも想定外はある。後悔してからでは遅い

ミサイルが落下して死ぬというのがピンと来ない人でも、交通事故で死ぬリスクはわかっているだろう。そして、普段から警戒しているだろう。

日本の交通事故死者数は4,117人(2015年)であるので、あなたが交通事故で死ぬ確率は0.003%(30,792人に1人)である。あくまでJアラートが鳴ってからであるが、ミサイルが発射失敗し、あなたが巻き込まれて死亡する可能性はそれよりも高い。

念のために、できる範囲で良いので、避難するべきだ。それに値するリスクである。

地震が起きたならば、安全な建物や机の下に避難するであろう。それと同じ事である。少なくとも緊急地震警報がなってからよりは、逃げる時間は十分にある。

北朝鮮のミサイルが日本の本土に落下する可能性は確かに低い。しかし、ゼロではない。何事も想定外はあるものだ。私たちはそれを2011年3月11日、東北を襲った東日本大震災で学んだはずである。

参照:国民保護ポータルサイト毎日新聞産経新聞JST広島市・原爆被害の概要広島市への原子爆弾投下



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author : 宮寺達也



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